店主日誌
折に触れての1枚 Occasional Listening (13) ~オーマンディのモノラル時代
2026年06月12日

米COLUMBIA ML5223
グリエール/ロシア水兵の踊り
ハチャトゥリアン/剣の舞
スメタナ/「売られた花嫁」からの舞曲
ブラームス/ハンガリー舞曲集(7曲)
ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団
久々の「折に触れての1枚」、今日は名匠オーマンディのモノラル時代の録音です。
1950年代中頃の収録で、音質はそこそこ、当時の標準というところですが、聴き始めるとまず冒頭、アルバム・タイトルとなっているグリエールの「ロシア水兵の踊り」が気迫に満ちた快演で、フィナーレに向けてどんどん加速していくのですが、どの演奏よりも白熱的速度で一気に畳み込みます。
スメタナの「売られた花嫁」からの舞曲はオーマンディ得意の演目で、この後の録音より素朴で粗削りな味わいが特徴。
ブラームスのハンガリー舞曲集も同様の傾向で、モノラル時代までは彼のマジャール気質がもっとストレートに表れているようで、この後、フィラデルフィア・サウンドを確立したステレオ期の洗練された録音では少々鳴りを潜めた武骨で直接的な響きが、ここでは新鮮に聴こえます。

このアルバム・ジャケットの裏側には、当時の米COLUMBIA 最新鋭電蓄の広告が載っていて興味深いのですが、プレーヤー,ラジオ,アンプとスピーカーまでを納めた一体型コンソール電蓄は店主の中学生頃までは主流で、秋葉原にあった石丸電気本店にズラリと並んでいたのを懐かしく思い起こしました。その頃はすでにステレオ仕様になっていましたが、この写真の電蓄は1958年のモノラル仕様です。