店主日誌

機器買い替えで思うこと

2012年10月24日

先日修理でお預かりしたナカミチのアンプの修理が完了しましたので、本日納品・セッティングにお伺いしました。
修理個所は広範囲に及び、パーツ交換,基板をはじめ全てのはんだ箇所の見直しなどを行ないましたので、機器は生き返り、音は当然のことながら見事に蘇りました。

元々惚れ込んで導入された機器(プリ&パワーアンプ)ですので、その最初の頃の感動が蘇って、お客様にはたいそう喜んで頂きました。
費用も修理代で済み、結果的にはお客様にとって最も良い形で、診断はひとまず完了しました。

当初は量販店に行かれて相談、その際は買い替えを勧められて、あるメーカーのプリアンプの試聴をされました。
それが気に入っていたら買い替えで終わっていたでしょうが、お客様はそれを今ひとつ気に入らず、購入には至りませんでした。
その後私どもに相談、症状を伺い、ご希望を聞いたうえで、お宅を訪問、様々なテストをして実際の状況を調べました。
結果はプリとパワーアンプ両方の不具合が最も大きな原因でしたが、古いからといって単純に買い替えるのではなく、お客様の思い入れと修理する価値,修理の可能性などを話し合って、今回はまず修理をしてみようということになりました。
もし勧められるままプリアンプだけを20万円ほどかけて新調したとしても、パワーアンプのほうも故障していたわけですから、恐らくそちらも新しものを購入することになっていたでしょう。またそれに数十万円かかるわけです。

ご本人は元々ナカミチがお気に入りで、ちゃんと鳴っていたときの音に不満があるどころか、それが理想だったため、また以前の調子の良い状態に戻せないか、というのが当初のご希望でした。
今回はお伺いして診断,ご相談の結果、修理を行なうことで、最もお客様の意向に沿ったサポートが出来ました。
両方新しくするのが決して悪いことではありませんが、販売するだけではない、こうしたお客様に対する親身なサポートこそ、私ども専門店の大きな役割だと改めて感じた次第です。



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