Dr. Feickert Analogue は1999年、Dr. クリスティアン・ファイキャルトによりドイツに設立、'06年にはアナログ・プレーヤー「ツイン」が好評を博しましたが、むしろ一般的な知名度はこの特徴的なツール、Protractor（分度器の意）で確立された感があります。

物理化学の博士号をもつファイキャルト氏のことですから、恐らくプレーヤー開発の過程で当然必要となって製作した治具が元になっているのでしょう。
オリジナルのProtractor から改良を受け、現在は格段に使い易くなったProtractor NG （ＮＧといってもダメ出しではありません、Next Generation の意味です）となっています。
プレーヤーのセッティングを理詰めで追い込んでいくのはドイツ人に共通する気質なのでしょうか、このあとClearaudio やAcousitical Systems などがそれぞれ工夫を凝らしたセッティング・ツールを開発しています。

Protractor NG を用いることで以下のセッティング調整項目を効率良く進めることが出来ます。

• トーンアーム設置の際の有効長（センタースピンドル中心⇔アーム回転軸中心間の距離）を正確に設定
• カートリッジの取り付けにおけるオーバーハングの設定
• カートリッジ取り付けにおいて、レコード最外周部分と最内周部分で調整しながら水平方向のオフセット・アングルを最適化