Serenity セレニティは2022年にスタートした新進アナログオーディオ関連専門ブランド。
素材にマグネシウムを利用するところが大きな特徴で、母体メーカーは新潟の燕三条に位置する(株)ワンロードという企業です(1953年創業)。ここは金型を中心とする精密金属加工を得意とており、製品はアナログオーディオに造詣の深い社長の井上正栄氏によって開発されています。そう、本業の利を生かし、さらに燕三条という地の利を生かし、専門外の分野は地元の協力工場との連携で生まれているのです。

井上 正栄氏
マグネシウムはとにかく軽くて振動吸収性が高いため、オーディオ分野でも様々なところで利用されていますが、粉塵から発火しやすく、加工業者からは敬遠される金属。セレニティではこうした特殊加工もお手の物でしょう。
とにかく振動吸収性の高いマグネシウムですが、厚みのあまり取れないシート状では固有の振動が否めません。そこで、既発売のSRT-1 では制振シートをマグネシウムシートで挟んだ三層構造を採りましたが、そのため厚さが6mm となり、アーム高さの適合などの点で使い難いといった声や、価格を抑えた製品を望む声もありました。
そこで厚さ4mm 仕様の製品開発を開始、納得のいくものに仕上げるのに1年以上かけて、フラグシップであるSRT-1 の性能に近い、厚さ4mm・外径290mm,約87g の軽量化を図ったSJT-5 が生まれました。

マグネシウムとアルミニウムの2層ハイブリッド構成により固有振動を抑制、マグネシウム本来の制振性を活かしています。
また、サンドブラスト加工によりプラッターとの接触面を点群接触とすることで振動の伝達を最小化、かつ滑り難くしてあります。
サイズ: Φ290×t4mm
重量: 591g