YUKI 由紀精密は、神奈川県・湘南の茅ケ崎に拠点を構える精密加工会社。
町工場からスタートしていますが、創業家三代目となる現経営者、大坪正人氏が2017年に由紀ホールディングスを設立、由紀精密はその中核としてグループを率いています。
その由紀精密の代表が永松純社長。同社のオーディオ事業は、大の音楽,オーディオ好きである永松氏の発案でスタートしました。

Jun Nagamatsu, president
レコード・スタビライザー CENTER STABILIZER は、由紀精密初のオーディオ・プロダクトであるアナログ・プレーヤー AP-0(現在はAP-01)のアクセサリーとして開発されました。当初は、AP-01,AP-01EM の購入者のみへのオプション販売でしたが、多くの要望を受けて汎用アクセサリーとして単品販売が開始されました。
得意の超精密金属加工技術を活かして、「レコード盤を押さえ、溝に刻まれた情報を正確に伝える」ことをシンプルな形状で追求しています。
- レコード盤を安定的に抑える
スタビライザーの重量は480g。この重さでレコード盤をしっかり押さえ込み、揺らぎなく安定化させます。また、センターラベルの凹凸による干渉を避けるため、底面を緩やかな曲面に加工しました。
- 重心バランスの追求
スピンドルホールの中心と外径の中心を完全に一致させるため、二つの加工を工作機械から一度も降ろさずに加工する、同一段取りで行いました。まさに、自身で加工するところならではの発想ですね。これにより理想的な重心バランスが実現しています。
また、素材にはステンレスの中でも不純物が少なく、宇宙や医療,食品業界で用いられるSUS304 を使用。素材自体の品質にもこだわりを持っています。
- 5軸加工機による高精度加工
由紀精密で宇宙航空部品を生産する5軸加工機(通常の3軸、X/Y/Z に回転と傾斜の2軸を加えた切削加工機で、滑らかな曲面加工が可能)を使用しました。緻密な面品位や曲線を実現する高精度加工品です。これまた、加工工場の解説以外の何物でもありません!
- 研削加工による美しさ
研磨加工を施さず、あえて研削加工(高速回転する刃物(チップ)により表面を徐々に削り取る加工法)のみで仕上げることで、挽き目の美しさを際立たせました。グリップしやすいデザインも追求し、エッジのR加工により手に取った時の感触を滑らかにしています。
重量:480g
直径:Φ75mm、高さ:23mm
素材:ステンレス(SUS304)
対応スピンドル長:20mm 以下