[CD-R盤]
シューマン/ピアノ協奏曲 イ短調 OP.54
リスト/ピアノ協奏曲第1番 ホ長調 S.124 *
サンソン・フランソワ(Pf)
パウル・クレツキ指揮 フランス国立放送管弦楽団
*ポール・パレー指揮 フランス国立放送管弦楽団
1959.2.24,1957.5.9、パリ・シャンゼリゼ劇場
ステレオ,*モノラル、ライヴ収録
2曲とも音源は英国人エアチェック・コレクターからの提供で、エアチェックではなく放送局保存音源の良質なコピーと思われる。
シューマンはステレオ録音。おそらくフランス国立放送によるステレオ収録の最初期の一例と思われ、マイクセッティングが未熟のためか、左右のセパレーションが弱く広がりにやや欠ける。ただし音質自体はそれほど悪くなく年代相応、バランスも良好でノイズも極小。音楽を鑑賞するためには問題ない。
その2年前に収録されたリストは当然モノラルだが、技術的に安定しているせいか、音質自体はこちらの方が良好。ただし、両者の録音の印象は、シューマンとリストのオーケストレーションの違いによる響きの違いによるかも知れない。ディスク化に当たっては、基本的に音質良好であるため、微細なヒスノイズの低減、周波数バランスの微調整のみ行った。
早世した天才ピアニスト、フランソワによるライヴ録音は近年少しずつ発掘されてきているが、シューマンはクレツキ指揮によるフランス国立放送管定期演奏会の収録。
この日の演奏会は、ベートーヴェンのレオノーレ序曲第3番に続いてシューマンの協奏曲、休憩の後、ブラームスの交響曲第1番というドイツ作品プログラムからの1曲。シューマンは、前年1958年6月に行われた仏コロンビアによるスタジオ録音と同じコンビによる再演に当たるが、フランソワによるシューマンの協奏曲は当時人気が高かったらしく、仏コロンビアによるスタジオ録音の前年、1957年9月にはモントルー音楽祭でミュンシュと、当演奏の2ヶ月後の4月には再びパリでジュリーニと演奏している。
パレーと共演したリストの協奏曲も同じくフランス国立放送管定期のライヴで、ラヴェルの「ボレロ」,ドビュッシーの「海」,リストの協奏曲,プロコフィエフの古典交響曲という「名曲コンサート」からの1曲。リストもフランソワ得意のレパートリーで1956年初来日時にも演奏している。
フランソワというと酒と煙草とジャズを愛し、退廃的な日常を送り、神がかり的な素晴らしい演奏をしたかと思えば惨憺たる演奏で終わるなど、気まぐれで出来不出来が激しかったというイメージがある。しかし、記録を見ると海外公演(3回来日している)やソロ・リサイタルを含む多くの演奏会に出演、オーケストラとの共演も多く、さらに膨大なレコーディングを行っている点を考えると、演奏の出来そのものは別として、強いプロ意識を持った誠実な演奏家という見方も出来る(キャンセル魔のミケランジェリは別の意味で音楽に「誠実」だったが)。
ちなみに1967年に来日した際、当時の東芝音楽工業へレコーディングを行ったが、事前のテスト録音のプレイバックを聴いて「マイクが近すぎるので距離を空け、響きを多く入れるように」等々と細かく注文を出すなど、自らの仕事には熱心に取り組んでいたことがうかがえる。フランソワに対する評価は、ジャーナリズムによって面白おかしく誇張された部分も多いと考えられる。
サンソン・フランソワはシューマンの協奏曲を、上記のように1958年仏コロンビアにクレツキ指揮フランス国立放送管とスタジオ録音したほか、1957年にミュンシュ指揮フランス国立放送管と、1959年にジュリーニ指揮フランス国立放送管とのライヴ録音がある。
また、リストの協奏曲第1番を、1954年仏コロンビアにツィピーヌ指揮パリ音楽院管と、1960年同じく仏コロンビアにシルヴェストリ指揮フィルハーモニア管とスタジオ録音したほか、1956年上田仁指揮東京交響楽団とのライヴ録音が残されている。
※総合カタログは下記を参照下さい:
https://www.ne.jp/asahi/classical/disc/index2.html
*【ご注意】
当商品はCD-R盤です。CD-Rは通常の音楽CDとは記録方法が異なり、直射日光が当たる場所、高温・多湿の場所で保管すると再生出来なくなる恐れがあります。
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