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Holbo ホルボ/エアーベアリング・プレーヤー試聴記
2018年12月08日

Holbo Airbearing Turntable System

Holbo ホルボのエアーベアリング・プレーヤー試聴会にお越し下さった皆様にお礼申し上げます。
今回は私どもも少しじっくりと聴く機会を持てましたので、第一印象をご報告させて頂きます。

製品の詳細は紹介ページをご覧頂くとして( http://www.maestrogarage.com/product/3221 )、今回は米国Soundsmith サウンドスミスのカートリッジを着けて聴くことが出来ましたので、両者の組合せによる総合的なインプレッションとなります。

私どものリファレンスとなる常設展示プレーヤーは、Clearaudio のInnovation Compact に同社のリニアトラッキング・アームTT3 を組み合わせ、これにMy Sonic Lab のEminent GL カートリッジを着けたシステムです。
エアーベアリングは使いませんが、プラッターはマグネットによって磁気浮上していまので、ホルボのプレーヤーとは動作方式的にとても近い親戚のような存在です(但し価格はクリアオーディオが約1.5倍高価)。

一聴してすぐに感じられるのが、ごく自然になんの引っかかりも無く出てくる音。
これはいつものクリアオーディオのリニアトラッキング・システムでも同様に感じられますし、ViV Lab やFIDELIX のアームでも近い感覚が得られますので、ピュアストレート・アームの利点とも考えられます。

そして「静けさ」。
これは明らかにこのプレーヤーの特徴であるエアーベアリング・リニアトラッキングアームとエアーベアリング・プラッターの効能で、聴感上のノイズフロアが下がったかのように感じられます。その静けさから立ち上がりの良い音楽がスッと始まりますので、いつも聴いているレコードでもダイナミックレンジが拡がったかの印象を受けます。つい固唾を飲んで聴き入っていることに、気が付くのです。
ローレベルの再現に長けているため、ヴァイオリン・ソロの最弱音のボウイングやピアノの打鍵の後の消え入るさま、ヴォーカルの息遣いなど、実に生々しく、良い録音ほどその良さが発揮されます。

サウンドスミスのカートリッジに負うところも大きいと思われますが、音質は大変滑らか、と言ってもつるつるではなく、マット仕上げの手触りというか、光沢を抑えた艶やかさとでもいうべき印象があります。そして少しむっちりとした弾力性ある「音触」です。
心地よい厚みが感じられ、みっちりと目の詰まった充実感があります。
決して高域が不足することはないのですが、いたずらに上のほうへの伸びを意識させることなく、不思議と耳障りな感じがしません。

空間再現の拡がりは十分ですが決してオーバーではなく、センターの音像はしっかりと実在感を伴って現れます。これはカートリッジ取り付けの際にアジマス調整を的確に行うことで、より精度の高い再現が可能です。ストレートアームをもつこのプレーヤーではその微調整は容易です。

輸入元のブライトーンから一緒にお借りした米国Stillpoint のディスクスタビライザーを併用すると、より一層このプレーヤーの特長が発揮されるようで、さらに余計な付帯音の無い澄んだサウンドが得られます。
http://www.maestrogarage.com/product/3066

フットはリジッドなスパイクですので設置するラックは堅固である必要がありますが、スペースファクターは良く、アーム,エアーポンプまで一式で100万円という価格は魅力的だと思います。